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2020.04.30

「ありがとう。」「いいえ、こちらこそありがとう。」の純度や温度を高めたいだけ。

・仕事の目的は結果として価値あるものを作り出すことではない。
・人間が仕事に求めているのは、突き詰めて言えば「コミュニケーション」です。ただそれだけです。
・やったことに対してポジティブなリアクションがあると、どんな労働も愉しくなります。人にとって一番つらいのは、自分の行いが何の評価も査定もされないことです。応答が返ってくるなら、人間はなんでもやります。
・ただことばを送り、ことばを返すという「やりとり」があるだけで人間は「もつ」のです。

と、昔読んだ本(「疲れすぎて眠れぬ夜のために」角川文庫)のなかで内田樹さんは言っているのですが、これにめちゃくちゃ納得、ひざを打ちまくっていたことがあります。
僕はどういう仕事の構造であろうが、こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、いい仕事がしたい、というよりは、いい「やりとり」がしたいと思っています。(いい仕事をするのは当たり前ですね。)
メールや電話、打ち合わせでのいい「やりとり」がしたい。何かを伝えたら、返事が返ってきてほしい。リアクションが欲しい。相手のことを想った行動をした時には喜ばれたいし、感謝もされたい。こちらのことを想ってしてくれた行動には喜びたいし、感謝したい。
「ありがとう。」「いいえ、こちらこそありがとうございます。」の純度や温度を高めたい。ただそれだけ。
それは、お客さまであろうが、ディレクターさんや、コーディネータさんであろうが、誰でもいいし、クライアントの規模が大きかろうが、金額が高からうが、安かろうが、本当にただそれだけ。
気持ちのいい「やりとり」ができる仕事というのは結果もついてくるし、高いクオリティのものもできている。気持ちのいい「やりとり」ができない仕事は、仕上がりにどこか納得していないし、仕事の充実感がないように思います。

どんなおもしろい仕事であれ、「この人とならやりたいし、この人とならやりたくない」というのがあって、突き詰めるとそれはいい「やりとり」ができる人なんじゃないかなと思っています。何よりも僕はそちらを大切に考えているし、そう思われたい。