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2021.06.09

2021年6月9日(木)

友達が大学に勤めている。その友達の企画で大学内にアート作品を展示するというものがあって、会場の構成や広報物の制作を手伝ってほしいということで、その打ち合わせのために京都の大学に向かう。
天満橋から京阪電車。久しぶりの京阪電車。京阪電車といえばくるり。京阪電車という歌詞もでてくる「街」という曲があって、くるりの曲で最初に好きになったのは「街」かもしれない。街でも聞きながら行こうか。それとも「HOW TO GO」か。「HOW TO GO」は営業として会社に勤めていて、辞めようか辞めまいかと思っていたときにとても勇気をくれた。「昨日の今日からは一味二味違うんだぜ」
でもそんな気分じゃないから、くるりを聞くのはやめておいた。

辞めようか、辞めまいかと思って結局やめた会社は伏見にあった。伏見の会社に通っているとき、中書島という京阪沿線にある駅の近くに住んでいた。
その会社をデザイナーになろうと思って辞めて、大阪にあるデザインの学校に1年ぐらい通っていた。昼間はこれも大阪の桜ノ宮にある倉庫で働きながら。なので1年ぐらいは中書島から京阪で京橋に行き、そこから環状線で桜ノ宮にいき、夕方まで働いて、そのあと、地下鉄の都島まで歩いて、谷町線で天六まで行き、堺筋線で長堀橋まで行き、駅から数分のところにあるデザインの学校に通うという生活をしていた。
デザイナーになりたいという明確な目標があったので、めちゃめちゃ充実していて、些細な悩みはあれど、何の迷いもなく、楽しかった。京阪電車に乗っている自分が誇らしかった。やたらと乗り換えることも、駅まで少し歩くことも誇らしかった。好きな人もいたし。

その時期、 朝から邦楽のPVを流すテレビ番組があって、なんとなくというか毎日ちゃんと見ていて、そのときよくかかっていたのが、平井堅の「瞳を閉じて」、アジカンの「ループ&ループ」、ミスチルの「Sign」、奥田民生とつじあやのの「シャララ」、aikoの「三国駅」。特に発売時期ではないと思うけど、なんでかしらないけどこのへんがよくかかっていた。全部好きだし、これらの曲を聞くと、当時の気分が蘇ってきて、あ〜〜となる。うれしいような恥ずかしいような、まだまだ大丈夫なような。

「世界の中心で愛を叫ぶ」は見たことないけど、「瞳を閉じて」を聞くと、世界の中心で愛を叫んだ人よりもきっときゅんとなる。充実して、一生懸命だったあの日々を思い出すから。
「瞳を閉じて」を聞いて、世界の中心で愛を叫ぶを思い出す人もいれば、京阪で大阪に通っていた日々を思い出す人もいる。
そんなことを思いながら、じゃあ平井堅でも聞きながら行こうかと思ったけど、そもそもスマホに入れてないし、そんな気分じゃないので聞くのはやめておいた。